オムツ・陰部洗浄勉強会②

先日「オムツ・陰部洗浄勉強会」についてブログを載せました。

その際に「清潔ケアの意義と目標」を同時に勉強しました。

 

少し紹介します✍

 

【清潔ケアの意義と目標】

ケアを必要とされる利用者さんは、QOLやADLの維持・向上の為に、身体と心身の周りを清潔にすることが大切になってきます。

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〈清潔ケアの意義〉

①生理的な意義:皮膚や髪の毛を取り除くことで、細菌感染を予防し、新陳代謝を促す効果があります。

②心理的な意義:身体を清潔に保つと、気持ちよく生活が出来、生きる活気が湧いてきます。

③社会的な意義:清潔に保つことで、周囲の人と気持ちよく接することができ、人付き合いへの意欲が増します。

 

〈清潔ケアの目標〉

①身だしなみや身体をきれいにする意欲を引き出す。

②清潔ケアを通じて、自分でできることを増やす。

③身体に病変や異常がないかを確認する機会になる。

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清潔ケアはケアを必要としている利用者さん本人の意欲を向上させるほかに、援助側の清潔・疾患予防への意識を高める重要なケアになります。

清潔ケアの介護支援は、自律支援の一環としての側面を考え、自力での清潔の保持が不可能な部分へ身体の各部位の皮膚の症状をチェックし、赤身や腫れ、褥瘡がないかを確認していきます。

 

・清潔ケアの方法

身体の清潔を保持する清潔ケアには、入浴、シャワー浴、清拭の3種類の方法があります。

〈清潔ケアの方法〉

①入浴:全身入浴や部分浴では、清潔への効果が高い反面、体力を消耗するデメリットがあります。

②シャワー浴:浴槽には入れない方でも、手軽に全身の清潔ケアができます。

③清拭:清潔ケアの効果は、全身入浴やシャワー浴に比べて劣りますが、こまめに行えて、体力の消耗も少なくなっています。

 

高齢者の入浴に際しては、入浴の前後で、急激に血圧が変動しやすいため、浴室と脱衣所の温度差をなくし、湯船の温度も適切に保つようにします。また、清潔ケアを必要とされている利用者さんに状態に応じて、入浴やシャワー浴や、清拭のどれかを行うのか判断していきます。

特に、清潔ケアの前に行う、バイタルサインや全身症状のチェックが、清拭ケア後の容態の急変を防ぐ鍵となっています。

 

〈清潔ケアのポイント〉

①清潔ケアの方法の可否や適否の判断

②清潔ケア前の周到な準備

③清潔ケア前の全身状態の観察

④清拭ケア中に、関節を動かす

⑤清潔ケア中の安全性への配慮

⑥清潔ケア後の容態の急変に備える。

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〈清拭時の注意点〉

①石鹸や清拭材は、保護機能成分が配合されたものを用い、高齢者に不向きなアルコールの使用は避ける。

②汚れに気が付きにくい部分は丁寧に拭き取る。

③皮膚の赤身、腫れ、その他の異常を見落とさない。

④褥瘡予防のためのマッサージを行う。

⑤清拭後は、乳液やクリームなどで皮膚に潤いを与える。

 

・陰部洗浄

陰部清拭はオムツを着用されている方や、尿失禁がある方などに行います。

臀部の褥瘡や皮膚炎、尿路感染症などの発生を予防していきます。

 

・足浴

足浴は、足の清潔を保持するだけではなく、爽快感や安堵感などが味わえるほか、足の血流を良くすることで、安眠へ導く効果があります。

介助者が、手にローションをつけて、滑りやすくしてからマッサージをしながら洗うと、リンパの流れを良くしながら洗うことができます。

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・爪の手入れ

高齢者の詰めは、厚くなりやすく、皮膚にくい込みやすくなっています。また、一方で、高齢者の爪は、乾燥して割れやすく、脆くもなっていますので、爪の手入れの際には、深爪に注意をするようにします。爪は、入浴後に柔らかくなりますので、爪の手入れは入浴後が適しています。

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・手の清潔

手は、汚れやすく、常に清潔にしていないと食中毒や呼吸器感染症などのウイルスや細菌感染の媒体になります。

そのため、食事前日は、必ず手を拭いて、汚れが酷い場合には手浴をして汚れを落とすようにします。

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・洗面と口腔の清潔

洗面は、起床時と睡眠前に行い、顔の汚れを取り除くとともに、1日の始まりと終わりを意識づける習慣として行うようにします。また、口腔の清潔は、虫歯の進行や歯周病、口内炎、口臭などを引き起こすことを防ぐために重要になります。

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口腔ケアは、食欲を増進させるためにも必要なケアで、毎食後や就寝前に洗口液での口すすぎや歯磨きを行うようにします。

研磨剤入の歯磨き粉は、義歯を傷つけますので、歯磨きの際には入れ歯を外して行うようにします。

 

・耳の手入れ

耳垢は、高齢者の難聴を助長させてしまいますので、定期的に、耳掃除を行って、耳垢が溜まるのを防いでいきます。

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・髪の手入れ

髪の毛は、毎日、整容して、身だしなみを整える習慣を身に着けるきっかけにします。また、入浴時には、洗髪を併せて行い、頭皮のかぶれやかゆみを予防します。

洗髪ができない利用者さんに対しては、ドライシャンプーなどを利用して、洗髪をを行っていきます。洗髪後の髪型は、利用者さんの好みを尊重して、決めていきます。

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おわりに

メディホス河口湖の職員は利用者様を第一に想い意見や思いを尊重し、生活をお手伝いしていきます。

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ホスピス型有料老人ホーム メディホス河口湖

(サービス付き高齢者向け住宅)

 

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TEL 0555-25-7466 FAX 0555-25-7468

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